こんにちは、藤村雅子です。この前、台所で孫ときな粉餅を作っていたら、「ばあば、今日のきな粉、香りがちょっとちがうね」と首をかしげていました。たしかに、いつもより色がほんのり濃くて、炒った豆のような香ばしさが際立っていたのです。そのとき気づきました。今回は黄大豆ではなく、黒豆のきな粉を使っていたのでした。黄大豆と黒豆、きな粉の違いを知っていますか?昔は、節分の残りの炒り大豆をすり鉢でごりごり挽いてきな粉にしたものですが、いまはお店に行けば、黄色いものから淡い緑がかったもの、深い色の黒豆きな粉まで、さまざま並んでいますね。けれど、「きな粉は一種類」と思っている方もまだ多いようで、それが少しもったいない気がします。せっかくの身近な食べものですから、豆の違いによる香りや味わいを知って選べば、日々のおやつもぐっと奥行きのあるものになります。今日は、黄大豆のきな粉と黒豆のきな粉、それぞれの持ち味を、少しご紹介させていただきますね。きな粉の種類とその違いきな粉とひと口にいっても、実はいろいろな顔を持っています。「どんな大豆から作られたのか」「どのくらい炒ってあるのか」「粒の細かさ」「育てられた環境」などで、香りや味わいが少しずつ変わってくるのです。ふだんは何気なく選んでいるきな粉も、少し目を向けてみると、その違いがとてもおもしろいもの。それぞれの特徴を知っておくと、料理やおやつづくりがぐんと楽しくなりますよ。大豆の種類による違いきな粉は、原料の大豆によって風味や香りが大きく変わります。同じ「きな粉」でも、豆の個性を感じると選ぶのが楽しくなってきますね。ここでは、代表的な3種類の大豆から作られるきな粉をご紹介します。黄大豆きな粉いちばん親しみのある、黄色い大豆から作られたきな粉です。香りはやさしく、クセが少ないので何にでも合わせやすい万能選手。スーパーで見かけるきな粉のほとんどが、この黄大豆のものですね。私は、お餅にまぶすのはもちろん、朝のトーストにバターと一緒にふりかけたり、煮物の隠し味に少し混ぜたりもしています。ほのかな甘みがあって、日々のごはんになじみやすいきな粉です。青大豆きな粉淡い緑色がなんとも爽やかで、見た目にも美しいきな粉です。大豆の風味がしっかりしていながら、まろやかな甘さと香ばしさがあり、上品な味わいが楽しめます。冷たいデザートやヨーグルトにかけると、色もきれいで、ひと口ごとにやさしい香りが広がりますよ。イソフラボンも豊富といわれていて、美容を気にされる方にもおすすめです。黒大豆きな粉黒豆ならではの深いコクと香ばしさがあり、少し大人びた味わいのきな粉です。アントシアニンという成分が含まれていて、年齢とともに気になる体のめぐりにもやさしく寄り添ってくれます。私は、牛乳や豆乳に混ぜて飲むのが好きです。まろやかになって飲みやすく、朝の一杯にぴったりですよ。お正月の黒豆とはまた違った楽しみ方で、暮らしに取り入れています。種類色合い味と香りの特徴向いている使い方黄大豆きな粉淡い黄みがかった色香りがやさしくクセが少ない。ほのかな甘みおはぎ、トースト、煮物の隠し味など幅広く使いやすい青大豆きな粉淡い緑色まろやかな甘さと爽やかな香ばしさ。風味が上品ヨーグルトや冷たいデザートに合わせると上品黒大豆きな粉こげ茶〜深紫色香ばしくコク深い。やや大人向けのしっかりした味牛乳・豆乳に混ぜる、健康志向のおやつや飲み物に焙煎度による違いきな粉は、同じ大豆から作られていても、炒り方ひとつでまったく表情が変わります。やさしく穏やかな香りをまとうものもあれば、力強い香ばしさで台所いっぱいに広がるものもあって、その日の気分や食卓に合わせて選ぶ楽しさがあります。浅煎りきな粉浅煎りきな粉は、豆を軽く炒ってつくるので、色は淡く、ふんわりとやさしい香りが立ちます。口にふくむと、ほのかな甘みがじんわり広がって、どこか懐かしい味わい。小さなお子さんやお年寄りにも食べやすく、素朴さをいかしたおはぎや、やさしい味のヨーグルトによく合います。気持ちをほっと落ち着けたいときに選びたくなるきな粉です。深煎りきな粉深煎りきな粉は、時間をかけてじっくり炒ることで、色も香りもぐっと濃くなります。ふたを開けた瞬間に、香ばしさがふわっと立ちのぼり、思わず深呼吸したくなるほど。味にもコクがあり、お餅やトースト、きな粉ラテなど、しっかりとした風味を楽しみたいときにぴったりです。ちょっと気分を変えたい朝にもよく似合いますね。種類色合い味と香りの特徴向いている使い方浅煎りきな粉淡いきつね色豆の甘みがやさしく残り、ふんわりと軽い香りおはぎ、ヨーグルト、やさしい味の料理やおやつに深煎りきな粉濃いきつね〜こげ茶香ばしさとコクが強く、力強い風味が広がるお餅、トースト、きな粉ラテなど風味をしっかり楽しむときに加工方法による違いきな粉は、同じ大豆でも粒の大きさや粉の細かさによって、口あたりや使い心地が変わってきます。ざらっとした舌ざわりを楽しむか、なめらかな口どけをいかすか。そのときの料理や気分に合わせて選ぶと、いつものきな粉も少し新鮮に感じられます。粗挽ききな粉粗挽ききな粉は、大豆をやや大きめに挽いていて、ほんのり粒感が残るのが特徴です。噛むたびに香ばしさがふわっと広がって、きな粉そのものの存在感が際立ちます。和え物やおひたしの仕上げにふると、口に入れたときの歯ざわりが楽しく、香りもしっかり感じられます。微粉きな粉微粉きな粉は、とても細かい粉状に仕上げられていて、舌にのせるとすっと溶けるようになめらかです。牛乳や豆乳にもさっとなじみ、スムージーやきな粉ラテに加えても粒っぽさが残りません。私はよく、温かいお茶にひとさじ混ぜて、やさしい香りを楽しんでいます。種類粒の特徴味と香り・口あたり向いている使い方粗挽ききな粉粒がやや大きめでざらっとする噛むたびに香ばしさが広がり、存在感がある和え物やおひたしの仕上げ、トッピングなど食感を楽しみたいとき微粉きな粉とても細かく粉状でなめらか舌にのせるとすっと溶け、やさしい香りがふんわり広がるスムージー、きな粉ラテ、牛乳や豆乳、温かいお茶などに混ぜる栽培方法による違いきな粉に使われる大豆は、どんな環境で育ったかによっても、感じられる風味や安心感が少しずつ変わってきます。日々の食卓にそっと添えるものだからこそ、選び方に気を配ると、ちょっとした満足感が生まれますね。有機きな粉農薬や化学肥料を使わずに育てられた大豆で作られるきな粉です。豆の風味がやさしく、ふくよかな香りが広がります。小さなお子さんや妊婦さん、ご家族の健康を気づかう方にも安心して使いやすいですね。おやつや朝食に添えると、どこか心まで穏やかになる味わいです。慣行栽培きな粉もっとも一般的な農法で育てられた大豆から作られるきな粉で、安定した品質と手に取りやすい価格が魅力です。味のクセが少なく、日々の料理やおやつづくりに惜しみなく使える頼もしさがあります。普段づかいには、この気軽さも大切ですね。種類特徴風味・口あたり向いている使い方有機きな粉農薬・化学肥料不使用。環境にも配慮やさしくふくよか。豆本来の甘みが感じられる家族向けの料理やおやつ、安心感を大切にしたいとき慣行栽培きな粉一般的な農法。安定した品質で手頃な価格香りはおだやかでクセが少ない毎日の料理やおやつにたっぷり使いたいとき用途に合わせたきな粉の選び方きな粉とひと口にいっても、選び方ひとつで味わいも使い心地もがらりと変わりますね。台所で瓶を手に取りながら、「今日はどれにしようかしら」と迷う時間も、なかなか楽しいものです。ここでは、暮らしの中でよく出番のある三つの場面に合わせてご紹介しますね。ダイエット中の方に少し体を軽くしたいときは、「黒大豆きな粉」が心強い味方です。あの深い香りの奥には、脂肪の代謝を助けるといわれるポリフェノールや、腸を整えてくれる食物繊維がたっぷり。砂糖が加えられたものもありますから、できれば無糖タイプを選ぶと安心ですね。朝のヨーグルトにほんのひとさじふるだけでも、満足感がぐっと増しますよ。子どものおやつに小さなお子さんのおやつには、「黄大豆の浅煎りきな粉」がおすすめです。やさしい香りと自然な甘さがあって、ほっぺたにきな粉をつけながら食べる姿に、つい笑顔になってしまいます。お砂糖をほんの少し加えるだけで、やさしい味のおやつになりますし、できれば添加物のないものを選ぶとより安心です。きな粉ドリンクを楽しみたいときに朝いちばんの一杯に「微粉タイプのきな粉」を入れるのも、いいものですよ。牛乳や豆乳にすぐ溶けてなめらかになり、ほんのり甘い香りが立ちのぼります。香ばしさをしっかり楽しみたいときは「深煎りタイプ」にしてみると、少し大人びた味わいになりますね。まとめきな粉というと、つい「どれも同じ」と思いがちですが、実はその一粒一粒に、育った土地や作り手の手間、焙煎の加減や粒の細かさなど、いろいろな違いと物語が詰まっています。それぞれに香りや口あたりが異なり、からだに届けてくれる恵みも少しずつ違うんですね。朝の台所で、並べた瓶を前に「今日はどの子にしようかしら」と迷うひととき。そんな小さな選択の積み重ねが、日々の暮らしをちょっと豊かにしてくれるように思います。その日の体調や気分、お料理の内容に合わせて、きな粉を選んであげる。それだけで、毎日の食卓が少し楽しく、そして少し健康的になるはずです。今日のお話が、皆さまのきな粉選びのヒントになりましたらうれしいです。藤村雅子でした。またお会いできる日を、楽しみにしておりますね。きな粉のタンパク質はどれぐらい?プロテイン代わりにはなるのかきな粉に含まれる鉄分とは?不足を補うための活用ポイントを解説無理なく続けるきなこダイエット|効果と正しい食べ方ガイド